その新作の名は、『METAL GEAR SOLID RISING』(メタルギアソリッド ライジング)。
展開するプラットホームはXBOX360の予定みたい。
内容は今までのメタルギアソリッドの正統派続編ではなく、『METAL GEAR SOLID 2』で主人公であり、『METAL GEAR SOLID 4』でスネークの力強い味方として活躍してくれた『雷電』。主人公が変わることにより、ゲームの内容も全く違ったものになるらしいです。
現段階では深い発表はなく、予測ではありますが、同ゲームショーで発表されたXBOX360の新しいオプション機能を使うことを前提に、作っているのではないかと思われます。
新しいオプション機能とは、おそらく任天堂に対抗して製作された、プレイヤー自体をコントローラーにするもので、プレイヤーの身体をスキャニングし、その対象の動きを読み取りゲームを操作するもの。
つまりプレイヤーが刀を振り回すような仕草をすれば、ゲーム上の雷電が持っている高周波ブレードを同じように振り回してくれるものになるのではないか、と予想できる。
小島監督のブログには多数の反対意見が寄せられていますが、個人的に思うのはその程度で離れていくのなら、本当のファンではなかったのだなぁということ。MGSシリーズの良さを的確に判断できていれば、プラットホームが移ったぐらいで文句は大して言わないはず。おとなしくPS3で出るのを待つか、頑張ってお金を貯めるはずです。
……まぁPS3すら持っていない分際で、そんなことを書くのは可笑しいですよね(ノ∀`)
以下は個人的な次回作への期待……。
中学生の頃にMGS2を体験した僕にとって、雷電は非常に思い入れの深いキャラクターです。年齢が一番近かったこともあり、またこのゲームをプレイした時期が丁度良かったから。
自分はいったい何者なのか、なんのために闘っているのか、と迷いながら闘っている雷電の姿に、思春期真っ只中の自分を重ね、涙をこらえながら闘う。誰かのために闘うのではない。『自分』という存在が何者であるか、闘いの中に答えを見つけようとする彼の姿勢。しかし、闘い、真実に近づくにつれ、逆に自分というものを失っていく。
闘いが終わり、自分の現在、自分の過去、自分の未来を失った雷電の前に現れたスネーク。彼の言葉に、雷電は励まされる。
「俺は誰なんだ……」
「誰も自分が何者であるかなんて答えられないさ」
スネークの温かい言葉に、なんだか自分までもが励まされ、また温かな涙がこみ上げてくる。
自分たちが何を信じられるのか、何を信じたのか、そのひとつひとつを大切にすることが未来へと繋がり、新しい時代を作る。誰かに決められたこと、過ちを犯したことを悔やみ、後悔してしまう。そういった過去すらも伝え続けることで、次の世代を作る礎になる。表面的な事柄を信じるのではなく、内面的な事柄を信じる。それが総じて、今の自分を創ることになるんだ、と。
「自分のことは自分で決める。俺の生き方も、次の世代に伝えることも!」
このMGS2をプレイして、僕はゲームの中に『自分』という存在が何者であるかを見出して、僕の夢は産まれた。雷電やスネークといった愛されるキャラクターたちを、産み出せるような人になりたい、と。だからこそ、このゲーム、この物語に出会えてよかったと思う。物語の重要性、メッセージ性の重要性が薄くなっている時代だからこそ、重厚な物語で、熱いメッセージを伝えようとするMGSが必要なんじゃないだろうか。
いまや「ムービーゲーム」と俗に呼ばれ、ゲームに物語を要求する時代は終わったのかもしれない。物語はオマケで、単にクリアすることで快感を覚えたい、と思うユーザーが多いのではないのだろうか。
それとも日本人はキャラクターが可愛ければ、それでいいとでも思っているんだろうか。プレイヤー側も、スタッフ側も。自分のお気に入りのキャラクターを操作できるだけの、そんなゲームがいいんだろうか。
次の作品が雷電になることで、また温かなメッセージが僕の元へ届くことを願っています。
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