謎のアフロ集団。

　カーディフのフリーマーケットにて。

　未知との遭遇。

中傷の傷と、夢売り。

　カウルという町がある。

　その時、カウルは異様な熱気で盛り上がっていた。

　カウルは普段から人が多い町で有名だ。町に並んでいる商店の買い取り価格が高く、商品の売値が安いために、ここに敵から奪った戦利品を売りに来る人が圧倒的に多い。個人的にBGMがあまり好きではないので、僕もここには戦利品を売りにくる以外のことはしていない。今日、カウルに訪れた理由もそうだった。

　その人の集まっている場所は、ワープポイントからすぐのところだったので、僕の眼にもすぐに止まった。

　人だかりの中心あたりにカーソルを合わせると、そこには知り合いのティチエルさんのサブキャラクターのナヤトレイがいた。真正面には基本染色のルシアン。ちょっと眺めていると、どうもこのルシアンに原因があるようだ。



「暴言やってるし。うざいし。まじころすし」

深く白い夢と、淀み。

　自分のことがわからない。

　そんなことすら、ただ真っ直ぐに受け止めてくれる人が居ること。

　自分が何を考えているのかわからない。何を考えるのか考えているような、そんな淀みの中に捕まった時に手を引いてくれたのは、やっぱり誰よりも僕のことを真正面から受け止めてくれる人、ルカリスさん。

　何もかもが不確かなゆえに、自分のことすら定義できない。だからこそ熟練するかいがある。時間をかけてでもいい。独善的に生きろ、と教えてくれたのはティアニスさんだった。